うさぎとかめ。
「私、変わるんです!」
「すぐに変わりたいんです!」
「自分を変えたいんです!」
「私、変わったんです!」
何年、何十年、そのように在ったものを、
急激に変えようとするのは、
揺り戻し、激しく戻ろうとする力が、強くかかります。
心と身体と頭が、一致しなくなることがあります。
頭では理解できても、
心ががついてこない。
身体がついてこない。
身体がどんどん先に進んでしまって、
心がついてこない。
頭でその状況を理解できない。
今の状態には、全て意味があるのです。
なぜ、身体と心は、今までその状態にあろうとしたのか。
そこに向き合ったとき、
緩やかで大きな歩みが始まります。
私たちは、なんでも、急ぎ過ぎています。
結果を急ぎ過ぎています。
結果を求めることに意味はなく、
在るのは、今だけです。
ゆるやかに、ゆるやかに、
いつのまにか、今に辿り着いていた。
「ああいう風になりたい!」
と目標を掲げて頑張ることが悪いとは思いませんが、
私にとっては、今は意味が無いと思っています。
何かに成る必要はなく、
私本来の姿に辿り着く歩み。
在るべき姿に戻る旅は、
毎日の、
今の、
積み重ねです。
急がなくても、
私たちは、毎日、変わり続けているのです。
私たちの身体の細胞は、
秒単位で喪失し、構築され続けています。
私たちは、秒単位で産まれ変わっているともいえるのです。
私たちは、
変わりたいという意識とはまた別のところで、
変わらずして生きてはいけないのです。
私たち家族も、かめの歩みのように、
ゆるやかに、ゆるやかに、変化しながら、
今、ここに居ます。
ただ、ここに居ます。
それだけです。