けいこさんのブログ

ときどき、料理教室。ときどき、お菓子屋さん。ときどき、ハンドケアと食養指導士。まいにち、わたし。

「くまとやまねこ」 湯本香樹実・ぶん 酒井駒子・え

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酒井駒子さんの絵が好きです。

 

初めは、本屋さんで手に取り、読みました。

そのあと、再び図書館でやはり気になり借りました。

 

「夏の庭」で知られる湯本さんの文も、酒井さんの絵も、

とても繊細だなと思いました。

 

お話は、

「ある朝、くまは ないていました。 なかよしのことりが、

しんでしまったのです。」

 

という一文で始まります。

 

そして、くまは、ことりの亡骸を素敵な木箱にいれる。

くまは木箱をどこにいくにも、持ち歩く。

森の動物たちは、中身を尋ねる。

そしてくまが箱をあけると、みんな困った顔をして黙ってしまう。

 

「くまくん、ことりはもうかえってこないんだ。つらいだろうけど、

わすれなくちゃ。」

  

この一文が、何より刺さりました。

 

悪意がない、むしろ親切で言ってるつもりであることが、

相手にとってバイオレントであることは、

きっと多々あるのだと思います。

自分を含めて・・・・。

 

このあと、くまは家に閉じこもります。

しかし、やまねこに出逢い、新たな時間を刻んでいきます。

 

やまねこは、木箱の中をみて、こういいました。

 

「きみは このことりと、ほんとうになかがよかったんだね。

ことりがしんで、ずいぶんさみしい思いをしているんだろうね。」

 

この絵本を読んで、

「寄り添うことの難しさ」を思いました。

 

誰かの苦しみも、悲しみも、背負うことはできない。

本当の意味で、「寄り添われた」と感じたときに、

癒えることがあるのかもしれません。

 

寄り添うということ

その寄り添い方も、「センス」だと思います。

 

センスにつていは、私の最近のテーマであるので、

また改めて書きたいと思います。

 

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