けいこさんのブログ

ときどき、料理教室。ときどき、お菓子屋さん。ときどき、ハンドケアと食養指導士。まいにち、わたし。

温泉にて。~オバサンはなぜ怒鳴ったのか。~

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週の初めに、子どもたちと家から30分ほどの温泉に行きました。

 

土日祝日は、とても混んでいる温泉なので、

祝日の翌日であるその日は、きっとそれほど混んでいないであろう。

と思ったのですが、思ったより混雑していました。

 

露天風呂に行くと、こどもたちは山猿の様に、

岩に登り、ごっこ遊びなど始めるのですが、

私からみて危なくないことも、周りの方々は

「危ないんじゃないの?!」と思っている様子です。(^_^;)

 

普段の様子や子どもたちがどの程度身体の使い方で出来るかを

しらなければ、当然の心配とも言えるでしょう。

 

そこに、我が家の子どもたちと、さほど変わらない年齢の子と

お母さんが入ってきました。

年齢を尋ねると3歳でりららと同じ年齢。

気が合ったようで楽しそうにあそび始めました。

お母さんと話をしていくと、幼稚園もご近所でした。

子どもの話や幼稚園の話をしながら、

こどもたちの様子にも気を配っていたのですが、

そのお子さんが岩に登るときに少し身体をぶつけてしまい、

わーん、と泣いたのです。

 

その時、近くにいたオバサンは、大声で、

 

「泣くんだらやるんでない!!!!」

 

と怒鳴ったのでした。

そのお母さんは、

「先に出ていますね・・・」といって、そのオバサンに、

「スミマセン・・・」といって上がっていってしまいました。

 

悶々。

 

迷惑になるような騒ぎ方をしていたわけではなかったとしても、

ゆっくりしに来ている方々には騒々しく感じたのかもしれない。

 

それでも、身体をぶつけて痛いと泣いている状況で、

「泣くならやるな」というのは、どうなのだろう?

 

 日常の中のこういう出来事の積み重ねが、

小さな子どものいる家庭の

いわゆる「子育て」を息苦しくしていることがある気がします。

 

「そういう大人の態度が少子化の原因です。」

 

と言いたいところでしたが、

温泉でゆっくり静かにしたかったのだろう、ということ、

この方の育ちや今置かれている環境に想いを馳せた時、

 

もしかしたら、人にやさしくされることのない、

辛い幼少期を過ごしてきたのかもしれない・・・

体調が悪くて湯治に来たのかもしれない・・・

 

私が何かこの方に言うことも違う気がしました。

 

だた、急いで露天風呂をあとにしたお母さんの気持ちを思うと、

とても心が苦しくなるのです。

 

「痛かったね」「大丈夫」と周りから声をかけられていたら、

その場はどうなっていただろう。

 

私とこどもたちが引き続き温泉に入っていると、

一人のおばあさんが声をかけてくれました。

 

「小さいから、岩に昇り降りしていて初めは大丈夫かしらと思って

見ていたんだけど、とても上手に昇り降りできるのね。びっくりしたわ。」

 

「ありがとうございます。いつもこういう事をして遊んでいるので、

身体の使い方がわかるみたいです。」

 

「あぁ。だからなのね。」

 

「でも、知らない方を驚かせてしまうこともあるので、ご心配おかけしてスミマセン。(^_^;)」

 

とお話すると、

「こどもが元気なのは何よりよ。」と言ってくださいました。

 

子どもたちが、少しでも多くの人たちの

あたたかい眼差しの中で育つ社会を

私たち大人が意識していけたらいいなと思います。